子どもの頃から「間取り図」をみるのが好きでした。いろんなカタチの間取りをみては、自分ならどこにどんな物を置こうかなんて想像するのが楽しかったんです。はっきりと建築に興味をもつキッカケになったのは、中学生のときに行われた校舎のリフォーム工事でした。内装が変わることで、以前と比べものにならないほど居心地がよくなったことに感銘を受けました。人が暮らす場所を設計したい。その想いが、今の意匠設計の仕事につながっています。

現在は、先輩に教えていただきながら共同住宅の基本的な平面・立面・断面図を作成したり、ときおり外観のデザインを担当したり。また、役所関係などへの申請書類の作成・提出も大事な仕事です。こういった業務は、大学や専門学校ではあまり教えてもらえません。意匠設計というとデザインだけをする！と思っていましたが、共同住宅を設計するには役所等への届出が必要なんです。これも含めての意匠設計だと、入社してから知りました。

意匠設計で一人前になるには、2年や3年くらいでは到底無理です。それでも頑張って、いつか自分の采配で仕事をまわせるようになってみせる。それが私の目標です。

構造設計というのは、いうなれば建物の骨組みを決める設計です。柱・梁のサイズや鉄筋の配置を計算して割り出し、強くて安全な建物をつくるとても重要な役割を担っています。
しかし、ただ安全を確保するだけではいけません。なぜなら、意匠設計された建物のデザインを損ねてはならないから。建物のデザインに出来る限り合わせながら、建物の安全も確保することが大事なんです。「ここの柱、もっと細くなりませんか？」そんな、意匠設計者からの要望に応えるべく詳細に検討し、設備設計の担当者とも連携をとりながら意匠と構造の“最適解”が見つかるまで繰り返し調整していく。それが構造設計の仕事であり、醍醐味であり、難しいところでもあります。

構造設計は「バランスをとる仕事」でもあると、よく思います。最近の物価高騰により、材料の検討もますます慎重にならなくてはいけません。工事費が高くならないようにコストを抑えながらも、建物の強度は守らなくてはならない。これはまさに、我々のバランス感覚が問われるところです。

構造設計は、ミスが許されない仕事です。だからこそ、みんなで一緒に間違いがないかチェックをするし、しんどいことも、楽しいことも共有します。ともに成長していける仲間を、お待ちしています！